ヘラルドスクエア

あなたになら言える秘密のことのヘラルドスクエアのレビュー・感想・評価

3.1
重苦しく残酷な作品には違いないのですが、なぜか全編を通して救いのある作りになっています。
冷たいのにほんのり優しさが伝わってくる感じ、イザベル コイシェ監督の味でしょうか。
ティム ロビンスさんのお茶目なユーモアが、絶妙の脚本です。過剰にならない抑えた演技も最高で、彼の包容力が希望を与えてくれます。

歴史は10年もすれば忘れ去られる。
一生消えない深い傷を負った人だけが、生き延びたことを恥ながら、孤独に生活しています。
サラ ポーリーさんは一度も笑いません。(正確には中ほどでジョークに少しだけ笑うのが印象的)
表情のない訳ありげな演技が重くのしかかります。
上司に休暇でヤシの木リゾートをすすめられても、そんな所に行くはずがありません。
戦火の犠牲になるのはいつも女性。
最後、ティム ロビンスさんは漢を見せてくれます。