ぶみ

バニシングIN60”のぶみのレビュー・感想・評価

バニシングIN60”(1974年製作の映画)
4.0
スタントマン出身のH・B・ハリッキーが、監督、製作、脚本、主演に加え自らスタントをこなしたカーアクション。
2000年のニコラス・ケイジ主演『60セカンズ(原題:Gone in Sixty Seconds)』のベースとなった作品であり、原題はリメイク作品と同様の『Gone in 60 Seconds』。
先日、『60セカンズ』を鑑賞し終わった後、久しぶりに本作品を観ておきたくなったため、再鑑賞。
ハリッキー演じる主人公の表の顔は保険会社の調査員、しかし裏の顔は車泥棒。
そんな主人公に依頼が飛び込み、車を盗んでいく姿を描く。
こう書くと、『60セカンズ』と同じような内容であるが、実は全くの別物と言って良く、シナリオはほぼあってないようなもの。
特に後半40分にわたり繰り広げられる主人公と警察のカーチェイスは、もはや伝説と言っても過言ではない。
40分間、ひたすらカーチェイスが続くのだが、CG夜明け前で全て実車による偽りなしの映像は迫力満点で、この時代だからこそ可能だったと言えるものであるとともに、カーチェイスに巻き込まれた人々が事故から助け出される姿等が描かれているのも、他作品では見ない演出であり、面白い。
また、中盤までは、当時としても希少な車が数多く登場するため、クルマ好きには見逃せない。
正直、カーチェイス以外の脚本や演技に見るべきところはないが、ハリッキーの、とにかくカーアクションを楽しんでもらおうという気概を感じさせてくれる、カーアクション映画史に残る一作。

この道を行けば、フリーウェイだ。

〜LOCK YOUR CAR OR IT MAY BE GONE IN 60 SECONDS〜
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