しばいぬたろう

キッドのしばいぬたろうのネタバレレビュー・内容・結末

キッド(1921年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

『キッド』('21)
The Kid / アメリカ合衆国 / 英語字幕(サイレント映画)

偶然拾ってしまった子供を育てることになったが、その子供との間に絆が生まれる感動作。
しかし、子供に対する仕打ちがひどすぎて、時々見ていられない。
子役の演技力が高い分、心配になる描写が多々あった。
これこそ「配慮すべき表現がありますが、時代によりどうのこうの」の前書きが必要だと思う。


一人の女性が泣く泣く赤ん坊を手放す。
その直後、ホームレスの男が通りかかり、思わず赤ん坊を抱きかかえてしまう。
警察官がその通りをウロウロし始めたことにより、男は仕方なく赤ん坊を連れて帰って育てることに。

数年後、赤ん坊は無事に成長していた。
ホームレスの男は子供に窓ガラスを割らせて、そのガラスの修復をして、せこい稼ぎ方をする毎日。
それでも二人の間には絆が生まれていた。
赤ん坊の母親は大女優となっており、ふとした瞬間に若い頃に手放した子供を思って泣いていた。
ある日、母親は貧民救済のためのボランティア活動で、偶然にも男と息子の家族に出会う。


チャップリン作品はやはりサイレント映画が一番良い。
後半の作品では政治色が強いため、そもそも興味がないのだが。
「トムとジェリー」的な台詞無くても表情や行動で察することのできる作品の方が面白い。
やはりチャップリンの一挙一動は最高で、シルクハットにチョビ髭というキャラクターをしっかり創造した点も良かったことの一つだと思う。

途中の天使のシーンは意味不明だった。
あの部分で中だるみしたことは否めないので、カットして40分映画でも良かったと思う。
寧ろ、「子供を拾った男」と「警察官」の攻防を10分間で描くだけでも面白かった気もする。
 
純粋にチャップリンを楽しみたい方にはサイレント短編映画を勧めるが、映画作品でも本作は楽しめる方でした。

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【映画ジャンル】 人間ドラマ映画
【作品の主題】  血のつながらない親子の物語  
【登場人物設定】 ―
【舞台設定】   ―
【原作媒体】   ―
【登場する生き物】―
【アクション要素】―
【ホラー要素】  ―
【恋愛要素】   ―
【サスペンス要素】―
【SF要素】   ―
【物語展開】   ―
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