ハレンチ学園在学生

カルメン故郷に帰るのハレンチ学園在学生のレビュー・感想・評価

カルメン故郷に帰る(1951年製作の映画)
3.3
30年以上ぶりの再見。国産初のカラー映画として名高い本作、浅間山の大自然を背景に映しており、木々や芝の緑の褪色への気遣いの労苦が偲ばれる。話は誠にたわいのないものだが、故郷に帰ったリリィ・カルメンこと「きん」が村の男どもにストリップを披露し、一方儲けた金で戦争で視力を失った佐野周二の借金の返済に(校長の笠智衆経由で)あてることで全ての男に祝福を与えることになるのは、彼女こそが真の「芸術家」と言っているようにも思える。初めてのカラー映画の監督が木下惠介、主役が高峰秀子というのはこれ以上ないベストマッチだったように思う。