まさに私が求めていたような映画。
何かが起こりそうにじりじり鳴って、小さな奇跡が起こっても、その音は消えない。
ルルドに来た皆は平等に救われる権利を持っていて、そこで唯一試されるのが信仰心かと思いきや、特に信仰心があつくもなさそうな娘さんが救われる。「どうして彼女が?」健常者ですらコソコソと彼女の不幸を(元に戻ることを)願うのが恐ろしい。
カメラワーク的にも面白く、「見せない」演出が際立ってる。セシルが夜見た夢を語ったとき、クリスティーヌはいつものように微笑んでみせたのだろうか?
最後はノリノリで歌うマリア。彼(の心)が離れていった場所で、クリスティーヌが見つめ続けたマリアは身体も心も自由な人だった。(そして、個人的に音痴で可愛らしい)