ゴン吉

鋼鉄の巨人(スーパージャイアンツ)のゴン吉のレビュー・感想・評価

4.0
日本初の特撮スーパーヒーロー映画。 
新東宝社長の大蔵貢が製作、宇津井健が主演、池内淳子がヒロインを演じる。 

原水爆実験による被害が地球全土に広がり世界の人たちを恐怖のどん底におとされたばかりか、星世界にもその放射能の影響により沢山の病人が出たため、エメラルド彗星からスパージャイアンツ(宇津井健)が原水爆実験を止めさせるために地球に派遣される。彼は弾丸をはじいてしまう鋼鉄の体の持ち主で、腕にはめた地球計で自由に空を飛ぶことができる。地球に到着した彼は方向舵が故障した旅客機を助けるが、その乗客の中に核爆弾の材料となるX14ウラニウムの入ったカバンを持ったメラポリア国のエージェントがいた…

戦後12年目の作品で核爆発によるキノコ雲のシーンで始まる。
当時はアメリカとソ連が核兵器の開発競争でしのぎを削っていた時代で、核爆弾の脅威をテーマとして描いている。
様々な宇宙人が登場して興味深いが、宇宙人のスパージャイアンツが地球人とそっくりなのが笑えます。
彼の名前の由来は、新東宝社長兼製作担当の大蔵貢が野球の読売ジャイアンツの大ファンだったからで、体の大きさも巨大ではなく一人にもかかわらず複数形を示すスーパージャイアンツなのはこのため。
彼は普段はスーツ姿で、活動時には顔以外は全身タイツで覆われたモッコリ姿となり大活躍。ピストルやマシンガンの銃弾も効かないスーパージャイアンツの奮闘にワクワクです。
ヒロインの修道女を演じた池内淳子さんが上品で美しく、エンディングはまさかの彼女のシーンで終わります。
思わず続編が観たくなる作品です。
ゴン吉

ゴン吉