小さじ

7月4日に生まれての小さじのレビュー・感想・評価

7月4日に生まれて(1989年製作の映画)
4.4
面白かった!正直トップガンが刺さらなかった私にはこっちのほうが向いてる。
わかりやすい反戦映画で、いかに帰還兵が苦しんでいるか、劣悪な環境だったかを教えてくれる。

よく聞くトランペット。
オレンジの太陽とシルエットが写って「ああ、戦争…」と察する。戦争シーンのカメラワークが秀逸。ラストのデモも似たような動きで、ベトナム戦争の影響と紛争のダブルミーニングかと思った。どんどんやつれていくトムクルーズが痛々しい。

戦争を讃えるロンと己を信じて大学に行き、経営的に成功した友人の対比が胸にくる。国に騙されたのか、純粋に戦争に憧れたのかはわからないけれど、こうも上昇志向で戦地に向かえば帰って被害者の顔をするのもプライドがなかなか許さないだろうな。

段差で阻まれた愛。車椅子は少しの段差でも向こう側には行けない。プロモが人生の絶頂期と表してくるような音楽が美しくて憎い。

堕ちるところまで堕ちて、前を向けたロンは本当に凄いと思う。
不衛生な病院のシーンは何気好きだった。軽快な音楽でごまかしてるけどなかなかやばい。
小さじ

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