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7月4日に生まれてのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

7月4日に生まれて(1989年製作の映画)
3.5
ベトナム戦争で負傷し反戦活動家になったロン・コーヴィックの自伝的小説(1976年発表)を映画化。
オリバー・ストーン製作・監督・脚色によるベトナム戦争3部作の2作目。
音楽はジョン・ウィリアムズ。
原題: Born on the Fourth of July (1989)

米国の独立記念日である7月4日に生まれた米国人ロン・コーヴィック(トム・クルーズ)は高校を卒業した64年9月、子どもの頃から憧れだった海兵隊に志願してベトナムの戦場へ。
だが、戦場の現実は過酷で、ベトコンとの激戦で混乱する中、女性や乳児を含む民間人を誤って殺害(手当てをせず撤退)、更に敵だと誤認し戦友ウィルソン伍長(マイクル・コンポターロ)を撃ち殺す。
68年1月、自身銃撃により重傷を負って下半身不随(男性機能喪失)になり、69年ようやく故郷ロングアイランドのマサピーカに帰郷。
しかし、アメリカで待っていたのはベトナム戦争反対運動。国を守るために戦った英雄であるはずのベトナム帰還兵に対する世間の目は冷たかった。
歩行のリハビリもうまくいかず死ぬまで車イス生活をおくることが決定的になる。戦場のトラウマにも苛まれ、次第に自暴自棄で酒浸りの日々を送るようになる…。
家庭にも居場所を失い、父親の奨めるままにメキシコへと旅立つ…。

~他の登場人物~
・父(レイモンド・J・バリー)
・母(キャロライン・カヴァ)
・幼なじみの恋人ドナ(キーラ・セジウィック):印象的なプロムのダンス・シーン
・一緒にベトナムに従軍した友だち、ティミー(フランク・ホエーリー)
・メキシコで会った車椅子の男、チャーリー(ウィレム・デフォー)
・海兵隊のヘイズ特務曹長(トム・ベレンジャー)
・ニュースレポーター(オリバー・ストーン)
・パレードの退役軍人(ロン・コーヴィック)(ノンクレジット)

「この前、夢を見たの。あなたが演説している夢。…」

「また男になりたいよ。こんな体の僕を誰が愛してくれるんだ」

「私はあなたを一生許しません。でも、神は許してくれるでしょう」

役作りのため約1年間車椅子に乗って生活したトム・クルーズが熱演し、実力を発揮。
オリバー・ストーンのベトナム戦争3部作、私の順位は①「天と地」②「プラトーン」③「7月4日に生まれて」
「サルバドル/遥かなる日々」も①と並ぶ力作です。
音楽では、「ヴィーナス」「ソルジャー・ボーイ」「激しい雨が降る」「アメリカン・パイ」など…特に「ムーン・リバー」が印象的に使われます。
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