特濃ミルク

コクーンの特濃ミルクのレビュー・感想・評価

コクーン(1985年製作の映画)
3.2
 海底の岩に降り注ぐ謎の光。その岩を回収し始める謎の集団。そして老人ホームのじいさん、ばあさんたち。結びつくはずのなかった両者はコクーン(繭)をきっかけとして結びつく。
 そのコクーンに触れたものは生命力を得て、活発に動けるようになるので、コクーンが沈んだプールで泳いだじいさんたちは若かりし頃のような活力を取り戻す。当然の流れだが、下の方も元気になって婆さんと燃え上がり始めるから笑った。
 テーマとしては、人間の不老不死への憧れといった普遍的なものである。自分は、人間には本来与えられた寿命や運命というものがあり、それを否定するのはいかがなものか、と思っていて、そういう風に皆が葛藤するものだと思っていたら、意外とみんなノリノリでコクーンに群がっていた。同じ考えの登場人物は1人はいたけど。
 まあ自分も実際にあり得ないからこそ、酸っぱい葡萄的な思考で不老不死を貶めているだけで、目の前にその可能性が開かれたらつい手を出してしまうのかもしれない。人間ってそういうもんだ。
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