衝撃的だった。
冒頭シーンで全てを掴まれた。
街で見かけたきれいな女性。
彼女に近づいていく男前な主人公。
「なるほど、ナンパから始まる恋物語か…」
とんでもなかった。
男はいきなり、強引なディープキス!
これはすごい!
これこそ映画だ!
なぜ人間なら対話をしないのか?
その理由が、これまた発明的なアイデア。
恐怖と笑いは紙一重というが、
この映画ほど端的に表している映画もない。
晩年、キム・ギドクはパワハラ、セクハラざんまいの「鬼畜」が暴露されて、映画史から抹殺されてしまったが、その人間であるからこそ描けた、奇跡の一本。