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フランケンシュタインの逆襲のkazu1961のレビュー・感想・評価

3.4
▪️Title : 「フランケンシュタインの逆襲(1957)」
Original Title :「The Curse of Frankenstein」
▪️First Release Year:1957
▪️JP Release Date :1957/07/14
▪️Production Country: イギリス
🏆Main Awards :※※※
▪️Appreciation Record :2020-523 再鑑賞
🕰Running Time:83分
▪️My Review
ハマーフィルムプロダクション版の「フランケンシュタイン」作品です。
戦前、アメリカのユニバーサル社がお家芸としたフランケンシュタイン映画を、戦後にイギリスのハマープロダクションが色鮮やかな総天然色で、新たに展開したシリーズの第一作目になります。まさに、戦後停滞傾向にあった古典的なホラー映画の分野を本作のヒットにより復興させた金字塔的作品なんですね。
ユニバーサルが「モンスターの恐怖」を主軸に描いたのに対して、創造主であるフランケンシュタイン男爵の「常軌を逸した所業」がストーリーのペースとなっています。
そして見どころはそのキャスティング。ハマーは主役のフランケンシュタイン男爵に、当時英国テレビドラマ界のスターであったピーター・カッシングを招き、怪物役にはまだ無名に近かったクリストファー・リーを配しています。そう、クリストファー・リー、「ドラキュラ」以前に「フランケンシュタイン」を演じていたんですね!!
リーが演じた怪物(本作では「モンスター」ではなく「クリーチャー」と表記されているのがミソ、主はフランケンシュタイン男爵なんですね)はユニバーサル版とはイメージの異なる、死体を継ぎはぎしたようなグロテスクなデザインとなっています。まさにクリーチャーです。これはユニバーサル版フランケンシュタイン・モンスターのデザインが著作権の問題で使用できなかったためですが、その造形についてはユニバーサル版の印象が一般に強く浸透していて、新機軸を指向したハマー版の評価は良くはありませんでした。。。

物語は。。。
19世紀末、スイスの寒村で目前に迫った処刑の時を待つフランケンシュタイン男爵。男爵は牢獄の看守たちに、罪は自分にあるのではなく、秘密の研究室で造り上げた半分は人間の生物の仕業だということを訴えます。だが、誰も信じてくれない。そこで、少年時代からの家庭教師で共同研究者でもあったポールに彼の話を確認してもらおうとします。その生物とは、道端の絞首台にさらされていた罪人の死体に、天才彫刻家の手や、人生経験豊かで優秀な科学者の脳を組み合わせて蘇生させたものでした。。。

参考)“ホラーの名門ハマー・フィルム”
イギリスの映画製作会社ハマー・フィルム・プロダクションは1955年、SFホラー映画『原子人間』を世界的にヒットさせました。次にハマーは配給会社からの要請で、1931年にアメリカのユニバーサル映画が制作して大ヒットした古典派ホラー映画の名作『フランケンシュタイン』のカラーフィルムによるリメイク的作品として『フランケンシュタインの逆襲』を企画し大ヒットさせます。ハマーは続いてユニバーサルホラーの第一作であった『魔人ドラキュラ』のリメイクとして、前作のフィッシャー、カッシング、リーの新ホラー黄金トリオを再収集し『吸血鬼ドラキュラ』に取り掛かりこれも大ヒット。以降、ハマーはフランケンシュタインとドラキュラをシリーズ化して軸とし、ミイラ、狼男、ゴーゴン、オペラ座の怪人、ブードゥー・ゾンビ等古典的なテーマのホラー作品を次々手がけた他、SFやファンタジー、サスペンス、ミステリー等の分野で作品を多く送り出しました。

▪️Overview
フランケンシュタイン作るところの半人獣を主人公にした怪奇映画。メアリー・シェリイの原案からジミー・サングスターが脚本を書き「妖婦」のテレンス・フィッシャーが監督した。撮影監督は「暴力の恐怖」のジャック・アシャー、音楽はジェームズ・バーナード。主演はピーター・カッシング、ヘイゼル・コート、クリストファー・リー。(引用:映画. com)
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