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続人間革命のblacknessfallのレビュー・感想・評価

続人間革命(1976年製作の映画)
1.0
創価学会二代目会長戸田城聖の一代記の続編。何気に前作の人間革命がよく出来てておもしろかったので続編も録画した。

でも、こっちは前作ほどおもしろくなかった。
1作目は教団の黎明期でダイナミックなドラマ性があったんだよな。戦時中に反戦を唱え師である牧口会長ともに逮捕され長期勾留され信仰を捨てるように圧力をかけられたり。
何より牧口会長が獄死、師を失っても信仰を極めようとより強く仏法に帰依していく様は門外漢のおれが見ても戸田城聖は宗教家として輝いて見えた。
それには丹波哲郎さんの性格に似合わぬ風格とよく見るとノールブルで端正なルックがかなり寄与してるんだけど笑

丹波さんはまともに長いセリフを話すイメージないけど、このシリーズは終始喋る、演説する、自問する、かのどれかだから笑
この演説がまた徳があり壮大で感動的なんだよね、丹波さんの威厳のある声がまたさらに説得力を増してる。

続編の今作も基本丹波さんの戸田城聖は同じでもう演説演説説教叱責慟哭演説!って感じの画面は戸田城聖で埋め尽くされる。
でも、前作ほど感情を動かされることはない。

何故かって言うと信仰の話より戸田城聖がやってる出版社と信用組合の経営危機の話が映画を占拠しちゃってるから。
戸田城聖は宗教家としては珍しく清濁併せ呑むリアリストで商売がうまく、その稼ぎで学会を動かしてたんだけど、戦後の大手出版の再興で出版業が行き詰まり、出版の資本で回してた信用組合が破綻寸前に。
この危機を回避するために金策に奔走する戸田城聖が大半占めてしまって、実業家の映画を観てる気分になった笑
それでも前作同様、唐突に学会の教義を説明するドラマやアニメがカットインしてくるから人間革命シリーズ感は保ってたと思う。

監督も脚本も前作と同じ舛田利雄と橋本忍のコンビだから雰囲気は同じなんだよね。
四面楚歌になった戸田城聖の前に日蓮が現れ(幻覚?)戸田の誤りを指摘し戸田城聖が再生するシーンはなかなか感動的だった。

でも、やはり前作より感動は薄い。戸田城聖に魅力が無くなっちゃってんだよね。
後存知のとおりこれから創価学会はブレークしていくわけだから、この時点でいやなカルト臭が出てしまってた。
労働争議にのめり込む学会員に、イデオロギー闘争はくだらない、仏法に集中しろ、と言ったり。自分達の新聞を作って教義を広めよう、とか現在の排他的な姿勢の萌芽がしっかり出ちゃってんだよな笑

それでも、クライマックスの会長就任の演説で「これからは他者のことを思いやり、命の豊かさに慈悲の心を持っていく」という件はとても感銘を受けた。

戸田城聖は商売っけが強く俗な野心もある人なんだけど根本的に仏教をベースにした良識的ヒューマニストなんだよな。

これは前作の時も言ったけど、それなのに何で今の公明党及び創価学会はこんなに糞なのか!?
何故?自分等のお仲間と富裕層の利益だけを優先し困窮者のことなぞ一顧だにせず、社会保障や医療リソースを削る慈悲の心なぞ微塵もない自民党の補完勢力に成り下がっているのか?

前作で戸田城聖は弱肉強食を肯定し大企業の横暴を許すのは畜生界に堕ちた状態だと言ってたぞ。
映画じゃないけど、池田大作の著書の中に沖縄にこれだけ基地がある状態は真の平和とは言えない旨の記述がある。
学会の君らはあれなの?、自分等の師より自民党や菅の方が好きとか?
先人達の命懸けの宗教活動を踏襲してるはずなのに矛盾してないか?
聖教新聞なんか読んでないで、人間革命シリーズ観て性根を叩き直せよな😂

映画がおもしろかったけど点数は低いのは今の創価学会がクズだから😏
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