サイレント最大の名優ロン・チェイニーの出世作。フィルム紛失のため現在観ることができないロストフィルム（失われた映画）。原題「The Miracle Man」。

現存する２分間のフッテージ映像のみ視聴。ギャングのフロッグ（チェイニー）が曲がった足を直してもらう奇跡のクライマックスシーン、非常に面白そう。以下、本作のキネマ旬報解説を引用。

※以降の本欄はロン・チェイニーに関するメモとして更新していく。

【ミラクルマンあらすじ】
ニューヨーク中華街を根城とするギャング団。団長トム・バーク（トーマス・ミーアン：「男性と女性」など）、美人のローズ、
足の曲がったフロッグ（ロン・チェイニー）などのメンバーで悪事を働いていた。トムは近くの村で盲目で聾唖の老医が様々な奇跡で人々の病を治している話を聞きつけ、さっそく手下たちと老医の家に押しかけて同居、宣伝や詐欺によって一儲けする。しかし、その間にギャング団の魂は老医の奇跡によって潔められ正しき道を歩む人間となる。トムとローズとの間にも強い愛情が湧き、フロッグもドープも配偶者を得るにいたった。

■ロン・チェイニー作品メモ
1919「気儘な女」トッド・ブラウニング監督
1919「ミラクルマン」▽ジョージ・ローン・タッカー監督
1920「宝島」▼モーリス・ターナー監督
1920「天罰」ウォーレス・ワースリー監督
1921「法の外」トッド・ブラウニング監督
1921「ハートの一」ウォーレス・ワースリー監督
1922「血と肉」デヴィッド・ウェブスター監督
1922「オリバー・ツイスト」フランク・ロイド監督
1922「影に怯えて」トム・フォーマン監督
1923「ノートルダムのせむし男」ウォーレス・ワースリー監督
1924「殴られる彼奴」ヴィクトル・シェストレム監督
1925「魔人」ローランド・ウェスト監督
1925「オペラ座の怪人」ルパート・ジュリアン監督
1925「三人」トッド・ブラウニング監督
1926「故郷の土」▼ヴィクトル・シェストレム監督
1926「黒い鳥」トッド・ブラウニング監督
1926「マンダレイへの道」トッド・ブラウニング監督
1926「英雄時代」ジョージ・ウイリアム・ヒル監督
1927「ミスター・ウー」ウィリアム・ナイ監督
1927「知られぬ人」トッド・ブラウニング監督
1927「嘲笑」ベンジャミン・クリステンセン監督
1927「真夜中過ぎのロンドン」▼トッド・ブラウニング監督
1928「大都市」▼トッド・ブラウニング監督
1928「道化師よ笑へ」 ハーバート・ブレノン監督
1928「ザンジバーの西」トッド・ブラウニング監督
1929「獣人タイガ」トッド・ブラウニング監督
1929「鉄路の王者（サンダー）」▼ウィリアム・ナイ監督
1930「三人※トーキー版」トッド・ブラウニング監督

▼はロストフィルム　▽は数分のフッテージのみあり