きよぼん

スタートレック ジェネレーションズのきよぼんのレビュー・感想・評価

3.8
ウイリアム・シャトナーは再びジェームズ・T・カークを演じるのか?

スタートレックの新作がつくられるとき、必ずニュースになるのがこの話題です。ファンは期待でやきもきしてますが、すくなくともご本人には、あまりこだわりはないようで、今後も再演する可能性はあまり高くないようです。

この作品の中のシャトナー演じるカークは真逆なんですよね。新しいエンタープライズの式典に呼ばれたカークは現場に未練がある。じーっとうらやましそうに艦長の席をみて、今のクルーに口を出したくて仕方がない。いつまでも現場に出たいカークと、距離をおいた演じるシャトナーとの対比が今となっては面白く見えます。

今回の映画から中心となるのはTNGのメンバー。本作が制作されたのが94年というドラマ版放送から時間がたってないということもあって、同じみのメンバーのそのままの空気が映画になってるのもうれしいところ。新たに感情回路をとりつけたデータの愛おしさ。今後の映画シリーズでも彼の変化はシリーズを象徴するポイントとなっていくことでしょう。

以下少しネタバレ。







本作でTNGにバトンタッチされた映画シリーズですが、やはり自分としてはカークの”最後”に注目してしまいます。

自分の意見としては、あれで良かったという考え。少なくとも悪くはない。勇気と決断と行動力でピンチに打ち勝ったきたカークが、最後に運が尽きる。それは「時の流れ」というこの作品をギュッと引きしめ、スタートレックというシリーズにひとつの句読点を打つためにも必要だったと思うんですね。

これからも新作はつくられて、スタートレックというシリーズは続いていく。それは引き継がれていく、ということであって、ひとつのものが終わりなく永遠に続くということではない。今になって見返すと、まさに世代交代を象徴する映画だったのかな、という想いです。

だからシャトナーがカークを再演することになったら、そりゃ自分としては、とびあがるほどうれしい!でも無理をして演じる必要はないよね、という感じですね。だけど、断る理由がもしギャラとかだったら出てくださいよ、シャトナーさん。
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