kazu1961

愛と誠のkazu1961のレビュー・感想・評価

愛と誠(1974年製作の映画)
3.2
▪️Title : 「愛と誠(1974)」
Original Title :※※※
▪️First Release Year:1974
▪️JP Release Date :1974/07/13
▪️Production Country:日本
🏆Main Awards :※※※
▪️Appreciation Record :2020-325 再鑑賞
🕰Running Time:89分
▪️My Review
当時、『愛と誠』、梶原一騎原作×ながやす巧作画の名作漫画の熱狂的なファンでした。今も
講談社漫画文庫版を全巻持っています。この1970年代を代表する名作漫画の実写映画が本作から3作シリーズで映画化されました。
1970年代を代表する名作漫画の実写化はなぜかカルト感満載、原作とは違った部分で結構ハマった記憶があります。以前レビューでも書きましたが石橋正次の『あしたのジョー』、木之内みどりの「野球狂の詩』そして本作、西城秀樹と早乙女愛の『愛と誠』がそんな代表作ではないかと思います。
本作、青春映画の騎手、山根成之監督の演出のもと当時人気絶頂の西城秀樹が主演に抜擢され、4万人の公募者から選ばれ一躍スターとなった役名そのままの早乙女愛が体当たりの熱演を見せています{早乙女愛の演技はまだ素人の域ですよね)。
ストーリーに関しては、文庫版でいうと第1巻から第3巻までの内容を上手く89分にまとめてあり、エピソードの再現度が結構高い作品です。ただ全般を通して劇画では素晴らしく感じる台詞が実写映像になると滑稽に響いて笑いを誘ってしまいます。。。岩清水弘 の吐く名セリフ「きみのためなら死ねる!」、今の時代どう感じるんでしょうか?
また、少し残念なのはボクシングのシーンがかなりチープであったり、盛り上がる場面である岩清水とのナイフの決闘シーンなどの盛り上がりに欠けたのは残念です。そして、ラストの投石によって倒れた愛を誠が抱きかかえるシーンは原作では違ったプロットで使われて、ほんとにキーとなる盛り上がる場面ですが、違った場面で使われて盛り上がることなく違和感を感じます。。。あと、
高校生として出演しているモブたちがまったく高校生に見えないところに時代を感じますね。
一方、70年代B級カルトを感じる映像が観ていて面白いです。いきなりモノクロになったり、登場人物の背景が真っ白になったり、「親父の言い分は…」なんてテロップが出たり、回想シーンで合成が入ったりと、予想外な演出が多くてオッとなります。映画冒頭、「いきなりモノクロになって、流血部分だけカラーになる」なんて演出がありましたね。
やはり、本作は西城秀樹と早乙女愛のアイドル映画の要素のほうが強い作品だと割り切りも必要ですね。
しかしながら、当時は大ヒットして続編二作品が製作されましま。太賀誠役が二作目で南条弘二、三作目で加納竜と代わりますが、3作とも同じ世界観のストーリー展開してとしてシリーズ化されています。
物語は。。。
信州・蓼科高原のスキー場。財閥の娘、早乙女愛は危うく谷に転落する寸前、少年、太賀誠に助けられます。彼の額には傷が残りました。9年後、二人は意外な、そして運命的な出会いをします。名門・青葉台子宇尾公のアイドルになっていた愛とその仲間が、合宿中暴走族に絡まれるのを救ったのが、地元の不良高校生のリーダー、誠だったたのです。愛は、傷の償いをすべく父の力を借りて、誠を青葉台高校に転入させます。凶暴な誠は、1日目から問題を起こし、さらに誠は不良仲間を支配し、その横暴は日増しにエスカレートしていきます。。。

大ヒットの要因とエピソード。
原作ファンが西城秀樹が主演をすることに抗議を行いました。しかしながら、アンチ・ヒデキであろうが「愛と誠」ファンが映画化には無視できず、加えて狂熱的ヒデキファンの大群が「われらのヒデキにケチつけるとは何事か、見返してやる」とばかり大挙劇場に殺到し大ヒットしたんですね。新宿の映画館では劇場のドアが閉まらず、消防車が出動したそうです。(参考:Wikipedia)

▪️Overview
1970年代に一世を風靡した梶原一騎作、ながやす巧画による同名コミックを実写映画化した青春ドラマ。財閥の令嬢・早乙女愛は、スキー場で谷に転落しそうになったところを太賀誠という少年に救われる。9年後、名門・青葉台高校のアイドル的存在になっていた愛は、偶然にも誠と再会を果たす。誠が自分を救った際にできた顔の傷のせいで不幸な人生を歩んできたことを知った愛は、償いとして誠を青葉台高校に転入させるが……。(引用映画.com)
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