1968年メキシコ五輪のボクシングでの銅メダリスト、森岡栄治・・・そのメダリストになった後の波乱万丈の半生を、娘の視点で描く実話ベース作品。
そんな舞台は大阪ゆえに、あの独特な喜劇タッチでもあるが・・ と言っても、コテコテではなく、実にいい感じに展開。
女と酒浸りになる父親による家庭は崩壊は目新しくは無いが・・・関西特有のポジティブな愛がたまらなく、お涙頂戴に仕上げなかったのがナイス。
まぁ、終盤の雑な部分はもったいないが、子猫の様な愛おしさはある小品で・・・森岡利行監督は森岡栄治の甥とのコトで、納得の余韻。
そして、俳優の武田真治のベストワークだろうし、ラフな広末涼子も見応えあるも・・・子役の藤本七海が実に巧かった。