ケン・ローチ監督作にしてはラブストーリー色が強いのかな?と思っていたらニカラグアのコントラ戦争を混ぜたヘビーな話だった。
今回の主人公はバスの運転手ジョージ。無賃乗車で警官に問い詰められたカルラを助けたことから二人の交流が始まる。
英国で暮らす移民の姿や、親切心で異例対応した運転手を容赦なく停職に追い込むバス会社。なんてことない日常の男女を描くにしてもちょいちょい厳しい現実入れてあったが前半はけっこう温かい話。カルラのことがいろいろわかるまでは。
カルラに惚れて彼女のモヤモヤを晴らし過去と向き合おうと一緒に紛争中のニカラグアにまで行くフットワークの軽さにはちょっと驚いたが、ジョージはカルラに過去に「向き合わせて」区切りをつけてもらいたかったのでは?とも思える。あわよくばの気持ちがあったように思う。
そんなところもひっくるめて優しいジョージのキャラクターが優しいだけではないダメな部分も多々ある不完全な男として描かれているのもよい。
コントラ戦争真っ只中のニカラグアでジョージはまったく知らなかった世界を目の当たりにし、予想もしなかった彼女の過酷な過去を知り、どんな気持ちであのあと過ごしていくだろうか。
終わり方もありきたりにならなかったのが良い。
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