中国全土を旅しながら、小学生から大学生、青年や軍人の大集団に英語をひたすら絶叫させる英会話学習法を実践した李阳という人物のドキュメンタリー。
李阳自体の英語力は、それほどではない。欧米人記者によるインタビューには熱が入ったということもあろうが途中から英語ではなくて中国語で受け答えする部分もある。
が、話術とともに巧みに聴衆のナショナリズムをくすぐると同時に国家主席を褒め称え、「Be crazy」とラディカルなポーズを取りながら親孝行と国への忠誠を説くというバランスの取り方から一つの優れたビジネスモデルを学ことはできる。
生徒たちには「アメリカ、日本、ヨーロッパの市場を征服し、英語で金を稼ぐ」と連呼しているが、その実、本当に李阳の市場とされているのは効果があるかわからない英会話学習法に金を払っている受講者だろう。
