ニクガタナ

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのニクガタナのレビュー・感想・評価

3.6
ヴィム・ヴェンダースの音楽ドキュメンタリー。公開当時流行りに乗って劇場で。まずタイトルに惹かれる。98年当時の下町、スラムっぽいハバナの街の様子が興味深い。再鑑賞して改めて感じる街の時間の流れの違い。本当に90年代?ってほど車も家電も70年代風情でどこもかしこもボロボロ。トレーラータイプのバスって初めて見た。ライ・クーダープロデュースのレコーディングとステージでの演奏模様の合間にメンバーへの演出の効いたインタビューが挟まる。ビデオ撮影ながら画のトーンがカッコいい。80や90歳とはとても思えないほど皆元気でカッコいいじいさん達。当時90歳のコンパイ・セグンドは6人目の子が欲しいんだと現役ぶりをアピール。彼らが10年以上忘れられた存在だったとは驚き。枯れてなお魅力的で力強い歌声やハーモニーが素敵。楽器も年季が入っている。演奏模様は公演もレコーディングも皆んな笑顔でアットホームで楽しげ。カーネギーホールでの最後の公演。カッケー晴れ舞台だ。
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