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URAMI 〜怨み〜のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

URAMI 〜怨み〜(2000年製作の映画)
3.8
雑誌の編集者ヘンリーは、家では妻になじられ、会社では編集長にバカにされ、挙句に友人のコンサルタントには金をだまし取られてしまう。妻と編集長の浮気を知った翌朝、彼が目覚めると、パーティの白い仮面が顔に張り付いて取れなくなっていた…。いい人の仮面の下で渦巻く怒りが、友人のコンサルタントや編集長に炸裂する。
人は、社会で生きるため怒りや怨みを押し込めている。公共の秩序に対する恐れ、保身のためにドロドロした怒りや怨みを押し込めている。一度自分の顔をなくした時、怒りや怨みが噴き出し、狂気が止まることなく怨みを持つ相手を破壊し尽くす。
不気味な仮面になったヘンリーが、友人のコンサルタントや編集長などを次々に殺害する中で、怒りや怨みと共に本音を吐き出して建前の自分から自由になるが恐ろしいモンスターになっていくヘンリーの変化がサイコサスペンスで、映画を観ている自分の闇に気づいて背筋が凍るサイコサスペンス映画。
「いい人はもう辞めだ」
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