感動しつつ、複雑な気持ちも。
難しい。
難しい年代だし、難しい関係性。
これがたとえば自ら望んで集まった自己啓発サークルだったり、経済的自立が可能な大人…少なくとも大学生の話なら良いのだが、高校生なんだよね。
教師は他人だからこそある程度無責任になんでも焚き付けることができる。
でもそれが必ずしも全員を明るい方向へ導くとは限らない。
難しいんだよ。ブレイクスルーのベストタイミングは子どもの成長度合いや置かれた環境によってそれぞれ違うから。
黒か白、正しいか過ちか、生きるか死ぬか…そんな極端な二択でしか考えられない年頃の子どもたちを、せーの!で一斉に目覚めさせるのは危険かもしれない。ヘタすると教師のエゴなんじゃないか。じゃあどうしたらよかったのかって、そこはさっぱりわからない。
そういう意味では感動的なストーリーであると同時に、救いのないストーリーでもある。
何をどうしたら正解なのか本当にさっぱりわからないんだよ。抑圧状態のままが良いわけはないし。
ラストシーン、もちろん感動。涙した。
でもね、立ち上がれなかった半分の子たちにも思いを馳せてほしい。彼らはきっと深く深く傷ついている。立ち上がれなかった自分を呪い恥じる人生がここから始まる。そんな地獄のラストシーンでもあるように思うんだよ。
いやですね、理屈っぽくて。
もっと素直に感動したかった。
若い頃に見ておけばよかったかな。
おまけ
ニール役はドクターハウスの親友役だ。
この映画で医者になれなかった彼が、後に医者としてドクターハウスに。
そしてロビン・ウィリアムス。
役者のモノマネなどは彼の真骨頂。
しかし現実の悲劇がリンクして、心が痛む。これはもう、ずっとついてまわるな。