けな

いまを生きるのけなのレビュー・感想・評価

いまを生きる(1989年製作の映画)
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2024/01

危うい。
見始めて、ショッキングな出来事が起こる終盤まで、ずっとその言葉が胸の内にあった。

非難してるわけでは全くないけど、感受性の強い時期に、こんな刺激的な先生と出会うことは、良くも悪くも劇薬でしかない。若さは理想に突き進んで暴走してしまうだろうし、その先に受け止めてくれる居場所がなければ、きっともうどこにも行けない気になってしまう。
もし他にも話のわかる、ゆるめの大人がもう1人くらいいたら。
その間でバランスを取れて、違う未来も選べたのかな。
とても、残念だった。

自分たちの信念に従って生きたとしても、ハッピーエンドが必ず約束されてる訳ではない。
酷いけど、それを言い切っていることが、この映画の好きなところだった。

最後のシーンの彼らは、キラキラしていた。傷ついてる姿さえ美しかった。
感動しながらも、「きっとこの子達は、この先苦労するだろうなぁ」と頭によぎった。
でも、そうやって苦しむ人間の方が、私は好きだ。
けな

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