Supernova

いまを生きるのSupernovaのレビュー・感想・評価

いまを生きる(1989年製作の映画)
3.1
"O Captain! My Captain!"

原題が良すぎて邦題が受け入れられないけど、かといってそのままカタカナにする、もしくは直訳でも違和感あるしモヤモヤする。
ストレートに原題が良かったな。

残念だけどあんまりハマらなかった。名作という評判をどこでも聞くから期待してみたものの、蓋を開けてみると深掘りが足りないように感じた。

3,4人の生徒のエピソードに終始するけど、どれも深掘りし切る前に中途半端に終わったように感じたし、唯一ニールの話はショッキングだけど、それ以外がピンとこない。別にそれぞれの話に落ちがないわけではないけど、どのエピソードもあまりにも平凡で心が揺さぶられなかった。

詩や言葉の美しさを通して「いまを生きる」ことを学ぶというテーマ自体は素晴らしいのに、結局"Dead Poets Society"という組織自体の存在意義を定義しきれずに終わったように感じた。
どちらかといえば先生との交流を通して生徒たちが人生について学んでいくという王道パターンの方が収まりも良かっただろうし、わざわざあの同好会を結成する必要性を感じられなかった。
思春期特有のユニークでありたいという衝動からくる小恥ずかしい行いなんかはDPS抜きにしても十分観れたし、そこだけで大いに満足できたから、わざわざそこにDPSを差し込む意味を見出せなかった。

ただ、あらゆる青春描写は本当に胸がときめくようなものばかりで、自分自身は共学だったけど、男子校ならではのノリみたいなものの再現度が高くてニヤケが止まらなかった。

初心で可愛いイーサン・ホークが観れてお得でした。

良い映画。
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