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忠魂義烈 実録忠臣蔵のmitakosamaのレビュー・感想・評価

忠魂義烈 実録忠臣蔵(1928年製作の映画)
3.4
マキノ省三によるサイレント忠臣蔵。フィルムの消失や発見などがありバージョン違いがあるみたい。僕が見たのは60分位の再編集版だ。

前半は松の廊下から浅野内匠頭の切腹まで。賄賂を望む吉良が浅野に嫌がらせ。江戸からの勅使の接待役だった浅野に、指南役の吉良は烏帽子の衣装を裃と教えたり、嘘の時間を教えたり。
だが尺の関係もあり、堀部安兵衛によるニ百の畳替えなどのエピソードは無し。
だが人称沙汰後の、脇坂淡路守による吉良への叱責はある。

後半は大石内蔵助による討ち入りまでを。
大石が伊井蓉峰って俳優さんだが、ほうれい線の深い細面で、むしろ吉良の方が似合いそうな顔立ちだ。

大石の放蕩が面白い。芸者が人文字で“うえさま”ってやってる。なんじゃこの演出は?
大石の奥さんが事情を察した上で離縁するシーンはある。
だが、垣見五郎兵衛が偽物を演じてくれるシーン・岡野金右衛門がお艶と恋仲になり吉良邸図面を入手するシーンなどは無し。
大石が中心で他の47士の出番は無いね。

討ち入りも迫力があってヨロシイ!
討ち入り後に泉岳寺に帰る際に、両国橋て旗本・服部一郎右衛門が通せんぼし、永代橋に導くシーンはちゃんとある。
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