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江分利満氏の優雅な生活のcyphのレビュー・感想・評価

江分利満氏の優雅な生活(1963年製作の映画)
4.1
冴えないサラリーマンのぼやき語りだけなのに否応なく面白い!アニメ四畳半神話体系すきなひとはみんなすきだと思う つらつら続くモノローグに合わせて矢継ぎ早なショットが止まったり動いたりアニメになったりストップモーションアニメになったりと目を楽しませる 題材は地味一辺倒なのに管を巻くような語りが妙にいい 別に江分利満というおじさんが普段どんな下着を着ていようがどうだっていいはずなのにこんなのがいちばん面白い!という気持ちになってしまう 渥美清といい、なんの変哲もない内容にもうっとり聞き惚れてしまうような話芸って才能だ

うっかり直木賞を受賞したあとの職場のパーティーで「江分利さんは何が好きですか?酒と奥さんと他のもの」て聞かれたときのお返事なんかめちゃいい「公園と運動会と赤ん坊とラインダンスだな 好きだな」そのあといかに公園が素晴らしいか、運動会が素晴らしいかについて後輩社員の前で訥々と語る江分利満はやっぱりなんだか妙にいい 再現Vなんて要らなくて、金持ちの学校・貧乏な学校の運動会それぞれの魅力がビビッドに浮かび上がる

破滅的な父親を演じる東野英治郎、はちゃめちゃなお葬式、停電の夜に二階に下宿してるリッキーと飲み合わすウイスキーなんかもよかった
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