1度目観た時に流暢な語りがクセになったので再度観賞。
岡本喜八監督の昭和サラリーマンコメディ。原作は山口瞳。
妻や息子との生活や健康を考えたり、豪快でどうしようもない戦争成金の父に振り回されて亡くなった母を想ったりする気持ちや葛藤がしっかり描かれている。滑稽さも哀しさもあって時々複雑な気持ちになる。
人間が考えることって時を超えてもそんなに変わらないなと思った。語りは江分利満氏の思ったことや妄想を伝えるばかりではなく彼の置かれた状況を客観的に伝えてくれる。それが説明し過ぎなくてちょうどよく自分はハマった。
ただ終わりが...しっくりこない。けどこういう終わり方もなかなか見かけない。
一見の価値はあると思う。
