ボブおじさん

TAKESHIS’のボブおじさんのレビュー・感想・評価

TAKESHIS’(2005年製作の映画)
3.7
困惑・逆撫で・不快感を間違いなく狙って創っているたけしだけの世界観。簡単にわかったなどと言わせないぞと言う意図さえ感じさせる。

〝北野〟と〝ビート〟2人のたけしが夢と現実の間を行き来し、どこからが現実でどこからが夢なのか、あるいは妄想なのかわからなくなる。更に夢の中にまで幻想が出てきてと複雑さは加速化していく💦

同じ登場人物が複数の世界に別の人として登場し、殺されて生き返り、そしてまた消えて行く。

夢なのか現実なのか、北野なのかビートなのか、あるいはこれは映画のシーンか妄想か⁇次第に見ているこちらの頭が収拾つかなくなってしまう😅

おそらくこの映画を見た人の評価は大きく分けて以下の3つではないか?
①駄作。何が言いたいのかさっぱりわからない。
②たけしの映画だから何かあるはずだと思い、必死に見つけようとするのだが、結局わからない。
③今まで見たこともない、素晴らしい映画だった。

③は少数派ではないだろうか?
たけしファンの私も残念ながら②であった😭

ただ、所々ハッとするような色彩の構図があり、そこはさすがと感じさせる。

劇場公開時は、よく分からずに困惑した。その後も何度か見ているが、結局よく分からない。最近では理解しようとするのは諦めて、ただこの不思議な感覚を楽しんでいる。



〈余談ですが〉
高校生の頃、オールナイトニッポンを欠かさず聴いていた生粋のたけしファンとして、こういう映画も完全に理解したいのですが、未だその域には届かず😢

もっともこの天才の頭の中を全て理解できるとは、端から思っていないので、こんなことでめげることはない😅

さて、いよいよ明日は、北野武監督6年ぶりの新作「首」が公開される。今まで同様に初日に観に行くが、楽しみでしかない。

ただし、映画を見る前の心得として、期待しすぎず・先入観を持たず・平常心で見るべし。これがなかなかに難しい😊