TOMJFK

大魔神怒るのTOMJFKのネタバレレビュー・内容・結末

大魔神怒る(1966年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

水戸黄門のように、何度でも楽しめる

2作目なので、面白くないかな?と思ったら、
1作目の良さを引き継いていて意外に面白かったです

それは
戦国の世、日本の地方の神話のような映画全体の雰囲気がまず良い

そして
民を想う殿様が支配する幸せな国に
乱暴もので神をも恐れぬ勢力が攻め入り、
悪行の数々を行い、
ついに武神の怒りに触れる

というクラシックなストーリー設定も良かった

今回は湖を囲む3つの諸国の物語で、これも面白かった

武神の怒りに遭った悪者の殿様は、
湖に舟で逃げるが
武神に火を放たれ、帆の縄に絡まり、
十字架の磔のような形で火あぶりになって非業の最期を遂げる

なんとまあ恐ろしい悪人の最期

後年作られたS・スピルバーグとJ・ルーカスの「レイダース~失われたアーク」の最後のように、神の逆鱗に触れた者の最期とは、世にも恐ろしいことになるのだという、メッセージのようでもある
(こちらも光線が身体を突き抜け、顔が溶けたり爆発したり、世にも恐ろしい天罰が下る)

音楽も
大魔神が現れる不気味な音楽、
反対に、乙女が村の平和や身内の無事を祈るシーンなどの清らかな心静まる音楽
両方が素晴らしい

大魔神が歩くときの地響きの効果音も最高!

ただ「十戒」を真似たのか、湖水が真っ二つに割れ、海底を大魔神が歩くのは、ちょっと特撮のやりすぎでした(笑)

TV「水戸黄門」ではないですが、
「時代劇」「武神への信仰」「乙女の祈り」「神の成敗」などの要素があれば、楽しめる続編をたくさん作れる感じです

「いったい、いつになったら大魔神現れるのか?!」
といったご批判もあるかも知れませんが、確かに中だるみの部分は1作目よりありましたが、それでも、大魔神が現れるまでのストーリーも楽しめました

私はこのシリーズ好きですね
TOMJFK

TOMJFK