ルチア

大魔神怒るのルチアのレビュー・感想・評価

大魔神怒る(1966年製作の映画)
5.0
2012年9月、岐阜ロイヤル劇場で鑑賞。

大魔神シリーズの2作目ですね。
なんと、同じ年(1966年)に、全3作が公開されているという、なんとも、すんごいです。

私、時代劇も好きなんで、この時代劇と特撮が融合した大魔神って、それだけで好きなんですよね。
悪党が居て、その悪党に苦しめられる人々が居て、最後の最後になって、大魔神が登場して悪党をやっつける!っていうパターンなんですけど、もう、この展開って時代劇の王道ですよね。

なので、ストーリーそのものは、特にひねりがあるワケでもなく、て言うか、下手なひねりは無い方が良いのですけど、なんたって見どころは、大魔神そのものです。

で、この第2作は、その登場シーンが、とにかくすごい!
まあ、湖が、真っ二つに割れていくシーンは、「十戒」のパロディ?ではあるんですが、その真ん中に大魔神が登場するド迫力シーンは、本家「十戒」をも凌ぐのではないかと思うほどです。

登場した後は、もう、とにかく、悪人に向かってまっしぐら。

あの「歩み」で、ゆっくりゆっくりと、悪人を追い詰めていく感じは、もう、悪人目線で観たら、あれ程の恐怖は無いくらいです。

大魔神の恐怖って言うのは、やっぱり、あの「サイズ」ですよね。
設定の身長は知りませんが、時代劇屋敷?の2階の屋根くらいしかないんですよね。
ゴジラみたいに巨大なワケじゃないんです。

でも、そのサイズのヤツに、追い詰められる恐怖って相当だと思うわけです。
ゴジラだと、不特定多数の人間に向かって来るんですけど、大魔神の場合は、相手を明確に特定して向かって来るわけです。
なので、ゴジラなら、向かって来たら逃げれば良いのですが、大魔神は、逃げても最後まで追いかけられるワケです。
これは、怖い。かなり、怖い。

あの目で睨み付けられて、どこまでも追かけられたら、さすがの悪人もどうしようもないですよ。

今観ても素晴らしい映画です!
ルチア

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