イチロヲ

女教師 童貞狩りのイチロヲのレビュー・感想・評価

女教師 童貞狩り(1976年製作の映画)
3.5
男子校で教鞭を執っている女性教師(渡辺とく子)が、自身の性生活が生徒の世代にまで干渉してしまうことを危惧し、葛藤を繰り広げる。「女教師もの」の模範的内容を示している、日活ロマンポルノ。

酸いも甘いも噛み分けた女教師の性生活と、未熟な童貞生徒の悶々とした性生活を対比させながら、堅実に「性」を描いている作品。刺激のあるタイトルが付いているが、童貞を無闇に狩っていく話ではない。

本作に登場する童貞君たちは、中途半端に背伸びしたがっている、青臭いチンピラのように描写されている。退廃的な作風なので、健全な童貞君によるザッツ・ドーテーテインメントは機能していない。

一方、女性教師と男子生徒の不文律を刹那的に描いていく作劇が刺激的であり、真冬のスキー場をロケ地にした、ムチャクチャなゲリラ撮影が印象に残る。ポルノ女優・渡辺とく子の役者スキルを楽しむための作品。
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