似太郎

日本女侠伝 血斗乱れ花の似太郎のレビュー・感想・評価

日本女侠伝 血斗乱れ花(1971年製作の映画)
4.7
藤純子主演の東映名物シリーズ第四弾。本作では女侠である「てい」という女が炭鉱労働者の夫を死なせてしまい、その意志を引き継ぐことになるが、やがて悪徳鉱山主に付け狙われる…という内容。毎度の任侠映画のパターンを踏襲していると言える。🌺

主人公のていを支える高倉健がどこまでも律儀なやくざを熱演しており、ラストの殴り込みまで一瞬たりとも目の離せない出来栄え。(ストップモーションの多用はご愛嬌)。
前作『鉄火芸者』同様に、苦労人を取り巻く人間模様を描いた実にヒューマンな味わいのある映画である。🌺

山下耕作監督らしく抒情的な演出で辛い世の中を懸命に生きる人々のドラマを燃えるようなタッチで紡ぎ出した任侠映画の最高峰と言える逸品でもある。ラストまで見応え抜群。画による充実度がとにかく高過ぎ…。🌺
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