Tai

レナードの朝のTaiのレビュー・感想・評価

レナードの朝(1990年製作の映画)
3.8
毎朝、目覚めるという奇跡。

実際の医師が記した体験をもとに制作された作品。
嗜眠性脳炎という難病を患い、少年の頃から30年もの間、意識が無いレナード。
そこへ赴任された医師セイヤーとの出会いにより、ついに目覚めるときが……

これ、奇跡の目覚めでハッピーエンドではないんですよね。むしろ、その後がメイン。
『浦島太郎』でいうなら竜宮城から帰ってきてから浦島太郎になにが起きたかの物語かと。

事実を元にしてるということで物語の説得力が凄いんですが、ロビン・ウィリアムズ演じるセイヤー先生の人物像がまた魅力的なんですよね!
全然天才医師という感じでなく、人付き合いが苦手で研究ばかりしてきたのに、畑違いの現場に放り込まれて、渋々患者たちと付き合い始めます。
病院へ赴任することが決まった時の不満丸出しの顔はまさにロビン・ウィリアムズによる完璧な表情で思わず吹き出しちゃいましたね笑

それでもやはり研究熱心なセイヤー先生だからこそレナードと出会うことができた訳で、この物語となった訳ですよね。
この作品1つの中で驚くほど変わっていくレナードを演じ切ったロバート・デニーロは圧巻。
しかし、そのレナードを観ているセイヤー先生の表現がなんとも言えなくなりましたね。
人生とはなにか?毎日を生きる価値とは?強烈なメッセージを投げかけられる作品でしたね( ´∀`)b
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