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レナードの朝のmarnimのネタバレレビュー・内容・結末

レナードの朝(1990年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

結末は悲しさと虚しさが残ったが、事実に基づく映画であるので、現実の厳しさを突きつけられた思いがした。
今まで何十年も半昏睡状態だった体が、奇蹟の薬により長い眠りから覚め、ウソみたいに体を動かし、生き生きと会話をする。
長年見守ってきた家族にとって、それがどれほど嬉しい事だったろうか。
そして本人も人生を謳歌し、ひとときの間、生きていることの実感と幸福を得たに違いない。
しかし、そこからまたもや元の状態へと戻っていく絶望。
ずっと半昏睡状態のままの方が良かったのか、それは本当に難しく、結論は出せないであろう。
俳優陣ではデニーロの演技が凄かった。
薬によって30年もの長き眠りから覚め、明るく嬉しそうな表情から、どんどん悪化していく姿は本物の病に冒されているのではと感じるほどであった。
そしてロビン・ウィリアムズの優しい眼差し。演技とは違う本物の優しさが滲み出ているようで、とても印象的であった。
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