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レナードの朝のAのレビュー・感想・評価

レナードの朝(1990年製作の映画)
4.0
取り戻した人生にタイムリミットがあったなんて、これ以上なく残酷な話だ。でもそれは、レナードや他の患者たちだけに当てはまるわけではない。映画を観ている私たちの人生にも同様に、タイムリミットが設けられている。

生まれて、大切な誰かに出会い、別れる。そしていつの日か自分も死んでいく。人生はとても儚いものだ。しかし、大切な人たちと共に過ごす時間は、私たちの心を幸せな気持ちで満たしてくれる、何にも代え難い宝物だ。レナードはあのダンスでそのことに気付いたから、希望を捨てずセイヤーと共に戦う道を選んだのだろう。

いつか終わる日が来ると分かっていても、自分の周りにいる大好きな人たちに愛をたくさん伝え、たくさん思い出を作りたい。そう思わせてくれるような映画だった。

2024/3/17(19)
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