このレビューはネタバレを含みます
精神科病院の話。
ただし本作ではこころの病ではなく、脳炎による重度のパーキンソン病を扱っている。
映画のあらすじはどっかのお医者さんがに分かりやすい文章が載ってたので、引用させてもらいますと
あらすじはロビン・ウイリアムズ扮するセイヤー医師が、嗜眠性脳炎に
よりパーキンソン症候群になり、長年寝たきりで無反応だったロバー
ト・デ・ニーロ扮するレナードに、パーキンソン病の治療薬であるL-
Dopa(レボドパ)を投与すると、自由に歩きまわれるほど劇的に良く
なりました。そして、同じ病棟の同様の患者さんたちにもL-Dopaは使
用され、皆、普通の生活ができるほどに回復します。ところが、そのう
ちレナードにL-Dopaの効果がなくなってきます。薬を増量していきます
が、運動症状の改善効果より、その副作用による不随意運動(自分の意
思でコントロールできない運動)が増強していきます。そして、最後に
はレナードを含め皆、元のように寝たきりになったり無反応の生活に戻
ってしまいます。レナードたちが目覚めたのは、ひと夏の間だけでした
ロビンウィリアムズ出演作品は多分3つ目で、そのうち1つがパッチアダムスだったので、また医者役だと思った(公開順で言うとパッチアダムスの方が後の作品)。ロバートデニーロも出演していて、キャストから見ても力を入れた作品であることが分かる。
セイヤー医師は人付き合いが苦手なタイプで、臨床医の経験はなかった。ただ患者への熱心に観察することによって、長年寝たきりで無反応だった患者たちが精神疾患ではなく、脳炎から生じるパーキンソン症候群だと気付くんだけど、これはすごいことだと思った。どこがすごいかっていうと、色々と患者さんの状態を知るために沢山のことを試したってとこ。医療の原則に患者様の病状を悪くしてはいけないというものがあるから、考えもなしにすぐ試すという訳にはいかないのね。だから大抵は試さず、現状維持にすることがほとんど。しかも何か試して良くなっても、別に給料が上がるわけでもないし、特に何もしないってのがすごく楽でまともな選択だと思う。正直、患者が生きようが、死のうが結局は他人事だからね。そこをどれだけ親身になって患者様に労力を尽くすってのが、医療人の根幹に持つべき精神だと僕は考えているんだけど、これを持つってすごく難しいよね。
パッチアダムスより好きで、面白い作品でした。