このレビューはネタバレを含みます
奇跡の夏を描いた作品。
眠り病におかされていた人々が次々と目覚めた奇跡の夏。私たちは今まで眠っていたんだ、話せなかった……そんな告白を聞きながら、大切な人が帰ってきたことに家族は喜んだ。しかし、それはつかの間の幸せに過ぎなかった。
薬が効かなくなり、意識と体が直結しない。自由がきかない。自分の意識と裏腹に痙攣する体に、やるせなさと怒りがないまぜになる。誰よりも辛いのは、眠り病におかされた人々だ。
セイヤー医師は自問する。
「希望を与えて、また苦しみを与えて。私は、優しくなんかない」
強い人ばかりの映画だった。
お気に入りのシーンはたくさんあるけれど、一番はダンスシーンかな。目を背けるな!も、じんときた。