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レナードの朝のTJのレビュー・感想・評価

レナードの朝(1990年製作の映画)
5.0
朝目覚め生活して夜眠る。当たり前過ぎて普段の生活では感じない生の尊さ。69インパラが街中走る時代のブロンクス。臨床経験は無いが研究熱心な医師セイヤーとレナードら"眠り病"の患者たち。命は与えられ、また奪われるもの?答えがわからない。

無駄なシーンは一つもない。学ばされることは多くあるけど、日々苦悩しながら他人を生かすため努力を惜しまない彼らにもっと感謝しないといけない。自らを犠牲にしてまで人に学び人を生かすセイヤー。彼を信じ手助けするコステロ。職に貴賎なしと言えど本当に厳しく貴い務めだと実感しました。

健康な時は自分一人の力で生きていると誤解し、誰かの痛みに触れたり自身が苦しい時こそ周りに生かされていると知る。終わりが近付いていると知ったら、もがき格好悪くこの瞬間を精一杯生きたい。

初めはデニーロが医師役候補だったそうですが、ペニーマーシャルがロビンのキーディングを見て役が変わったそう。なんにせよ、医師と患者たちの努力を、名優たちが為す傑作ですね。
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