Hitomi

レナードの朝のHitomiのレビュー・感想・評価

レナードの朝(1990年製作の映画)
3.5
原題は「AWAKENINGS -based on a true story- 」目覚め (awakening) の複数形。複数形ってことは「レナードのみ」の目覚めではないのではないだろうか…。しかし邦題は「レナードの朝」。目覚めを朝と訳したのは、すごいいい。

30年間筋肉が硬直したまま昏睡状態 (意識があるのかないのか分からない、痴呆のような状態) だったが、新薬投与によって回復の兆しが見えたレナードと、そのサポートに携わったセイヤー医師の話。

実はロビン・ウィリアムズ主演作品初鑑賞。なんて優しい笑い方をするんだ…医者の役柄が多かったのも頷ける。それだけに亡くなったのが悔やまれる俳優だと思う。

ロビン・ウィリアムズと同じくらい、いや、難しい役柄なだけにそれ以上に名演だったのがロバート・デニーロ、筋肉の硬直や痙攣は迫真の演技だった。

ところでこの話、実話らしい。「アルジャーノンに花束を」によく似ている。

感動したシーンとか書きたいことは色々あるけど、ネタバレになるのでやめておく。レナードが目覚めた際の母親、症状の変化に苦悩するレナード、自分の状態を悟ってポーラに告げる言葉の真意、もしも自分だったらどうであろうか、と色々考えさせられた。是非原作も読みたい。

医学とは時に奇跡を起こし、時に残酷でもあると感じた。
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