イタすぎてまともに観てられへんぞ、こんな映画。
シャーリーズセロンほどの美貌を持ってしても、このイタさはかばいきれない。
自分だけが不幸と思ってる。
自分以外は無意味な人生を送ってると思ってる。
"普通の人生"を見下してるくせに、"普通以下の人生"を送ってる。
でも、こんな人、いくらでもおるんやろうな。
街ですれ違うすげー美人なあの人も、
家に帰ってひとりになった途端、散らかった部屋の、埃まみれの布団に風呂も入らず服も着替えず倒れ込んでるような毎日を送ってるかも。
キラキラまばゆいメイクの奥底の闇なんて、そんな簡単には見透せない。
でもなぜか、共感──
共感とまではいかんけど、なんかこう、理解できる瞬間はある。
わかる、わかるよ、わかるけど、みんなそんな気持ちを抑えて、
つらいのは自分だけじゃないって自分に言い聞かせて、なんとか踏ん張ってるんやって。
そう、たったそれだけのこと。
自分"も"頑張ってる
自分"は"頑張ってる
一文字違うだけで人生も変わる。
ただ、ほんまに何も頑張ってないやつも結構おるから油断できない。
