このレビューはネタバレを含みます
知らずにみたけどゴーストバスターズアフターライフの監督か。あっちといい人間心理の描き方は非凡なものがあるなと思う。もう少し成功してもいい監督かも。
さて本作に関していうと、よくできてる作品ではあると思うのだけど名作というには今一歩たりないかなという気もした。
まず自分が気になったのは37歳という設定。大人と子供の中間、あるいは大人になりきれない女性という人物ならせいぜい32歳くらいじゃないのだろうかと思ってしまう。40歳に近くなるとロマンスよりもむしろここまで暴れると裁判沙汰になってしまうのではないかとか、そちらの方が遥かに気になってくるし、仮に周囲に仲間が0人になったとしても経済力がまだ残っている限りは自力で何とか持ち直せる、孤独も別に耐えられるというビジョンが浮かぶ年齢ではないだろうかと思う。30代前半であればまだそこに一抹の未熟さや若さへの未練や孤独への恐怖があっても全くおかしくないとは思うけれど。
ああいったとんでも無いことをしでかすならあと5年前では無いかと思ってしまうし、両親が他界してしまって怖くなって、とか何かきっかけがないと、かなりいい年齢で唐突に本領発揮した感じがあり、酒とかじゃなく統合失調では無いかと思ってしまう。
また同じ意味でぽっちゃり同級生に関してもハンデキャップ、ナードというキャラ設定が少しだけ現実からすると濃すぎる気がした。37歳ならもっと常識人になってるか、あるいはあんなお節介はしないほど人を遠ざけて人間関係シャットアウトで生きているかな気がする。
ただまあ完全にリアルそのものである必要もないのかもしれず多少はファンタジックな要素があってもそれでいいのかもしれない。