トールキン

ロスト・イン・トランスレーションのトールキンのレビュー・感想・評価

3.8
海外から来た外国人の滞在をただ傍観しているような、特に大きな見せ場もなくストーリー自体は淡々としているけど作品そのものの雰囲気は最高だった。

大都会東京の空の下で言葉も分からない外国人同士が偶然出会う。そのあらすじからもう惹かれるし互いに惹かれ合っていく過程を描くムードや雰囲気が良い。この妙にロマンチックな関係性も映画のシチュエーションとしては最高。互いにパートナーがいるけど一線を越えるとかでも無く、また愛し合っている恋人同士とも友人関係ともまた違う2人のやり取りが素敵。

しかしそんな2人の素敵な時間も束の間で最後は自然と別れがやってくる。ラブストーリーモノとしては典型的だけど胸がキュッと締め付けられる。イーサン・ホーク主演の「ビフォアサンライズ」のラストを彷彿とさせるかのよう。この切なさが映画として良い。

そして、なんと言っても当時18〜19歳くらいのスカーレット・ヨハンソンがとにかく美しい。その年齢でもう全て整っているかのような、スタイル良くて声も笑顔も全て愛しい。東京の街を歩いているだけで絵になる。
頭にも書いたけど、この作品は雰囲気を味わって楽しむのと彼女の姿をPVかのようにただただ堪能出来る。それだけでも見る価値はあると思う。なかなかの掘り出し物的な作品でした。
トールキン

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