Ditto

ロスト・イン・トランスレーションのDittoのレビュー・感想・評価

4.0
ソフィアコッポラ監督作品。東京へCM撮影のためやってきた俳優と夫の仕事の付き添いでやってきた若妻との友情の物語。
舞台が日本とあまり感じないのは時代感が少し前だからだろうか。風営法に引っ掛かりそうな店もあまり馴染みのない映像だった。ただ映像は少し青み?がかかっていて人生の中で良い思い出だったなと思い返した時にフラッシュバックするような色味だ。
普段は超高層ビルにとじ込もって異国の地での孤独を覚えている2人が、城下町にこっそり抜け出してその瞬間を楽しんでいる姿が魅力的だった。上で友情の物語と書いたのは、下手に恋愛関係を持ち出さず、二人とも既婚者であることを認識して、お互いへのリスペクトが感じられたからだ。相手を思いやれていないとある女性との夜を過ごした様になる。そこの違いがよく描かれていた。
物語の最後は、もうおそらく2度と会わないだろう寂しさとそれを超える確固たる友情、お互いへのリスペクトを確かめあえた喜びが混ざった表情で、好きな終わり方だった。
Ditto

Ditto