Teriyaki88

ロスト・イン・トランスレーションのTeriyaki88のレビュー・感想・評価

4.0
眠れない夜に感じる時間の重たさ、突然訪れた恋未満のソワソワ感、わずかな時間の中で記憶に残る出来事のワクワク感と、終わりを迎える寂しさ、最後に一歩踏み出せて抱擁しあえた充実感、お互い一線を越えずに抱きあった敬意など、様々な感情の機微を味わい深く丁寧に描いた。

結婚に絶望した元スターと、結婚に不安を抱く若き妻、この二人の背骨が結婚生活だったと気がついた二度目の視聴。

ベッドで語り合う会話は、若い時分には気がつかなかったある種の真理の一片を垣間見た気がした。

最後、彼は彼女にどんな耳打ちをしたのでしょうか。