魔女見習い

ロスト・イン・トランスレーションの魔女見習いのレビュー・感想・評価

4.8
久しぶりに再鑑賞。

日本語の"なかよし"という言葉がとても好きだ。ジェンダーレスでエイジレスで、非人間にも適応する。プラトニックでもセクシャルでも、家族でも友だちでも恋人でもそのどれでもなくても。
そして醜い搾取、利益や期待が関わってこない。魔法のような言葉だ。英語にはこれに相応する単語は正直ないと思う。

彼と彼女はなかよしだ。意図もなくたまたま出会って、たまたまなかよしになった。なかよしの類義語はたまたまだとも思う。


ロストイントランスレーションは日本人ではない監督が撮った日本が舞台、テーマの映画で、唯一ちゃんと日本を内側から描いた作品だと思っています。やりすぎな紅白カラーを使うでもなく、侍や寿司もない。

全編を通して透き通るあのくすんだ青色こそが日本の色。そしてそれは実際に日本で生活しないと見えてこない色。
エンディングのはっぴいえんど、日曜日の午後のお日様のようで泣いてしまう。
魔女見習い

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