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フェリーニのアマルコルドのcookieのネタバレレビュー・内容・結末

フェリーニのアマルコルド(1974年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

録画した後、途中まで観たこともすっかり忘れて放置したままだったのを漸く鑑賞。

邦題に「フェリーニの」とつくくらいの巨匠だけれど、観たことがある彼の監督作は「道」だけ。本作はカラーだということもあって印象がだいぶ違う。映像美が目に焼きつくほどに際立っている🌟

舞台は監督の故郷 イタリアのリミニ🇮🇹
綿毛が舞う春から始まり、次の綿毛のシーズンまでの一年間を描いている。
この綿毛、本編ではわからなかったけれど、ポプラらしい🌲
北海道でも見られるなんて知らなかった❗😯

「ボーイズ・ボーイズ/ケニーと仲間達」と比べるともう少し年上の少年目線、大人たちにも焦点を当てていて、コミカルな中にシニカルな部分が見える。
少年チッタには監督自身が投影されているようだ(気になった短いパンツ🩳)
ありきたりだけれど生き生きとした日常に、53歳となった監督が当時を懐古する温かい眼差しが感じられる✨

学校でのいたずらや先生の観察、空想等、誰しも覚えがあることが詰まってる!
それにしても、かなり若い頃から(もちろん歳をとっても)イタリア男性には女性が活力の源なんだな〜😍

食卓での夫婦喧嘩では大笑い😂
政治思想に関わるシーンは複雑な気持ちに😣

美しく羽を広げた孔雀🦚
神聖にも見えるけれど、逆に不吉とする言い伝えがある地域もあるらしく...
大切な人との別れは突然に💧
こちら(車内)に向かって十字を切る人々✝️

皆の憧れのマドンナが選んだ結婚相手は、ごく普通(というよりはイケてない風)のルックス👰🤵
彼女が幸せの絶頂ともいうべき時に、涙ながらに去っていくところにこの街への想い、郷愁が表れている🚗💨
(ここまで書いたところで、本当に幸せな結婚だったのか?という疑問がふっと湧いてきた🤔)

娼婦も盲目のアコーディオン弾きも老人もみな居場所があり、人々とともに冠婚葬祭がある。心の拠り所となっているふるさと。
哀愁や諸行無常の余韻が鑑賞後さらにじわじわと増幅したのは、私が歳を重ねたせいかな...
もう一度観たら、もっと好きになりそう💫

【notes】
●タイトルはリミニの方言「エム・エルコルド」( 私は憶えている )が訛ったもの
●見上げると、まばゆいばかりの豪華客船レックス号⛴️✨✨
●アラブの女性たち
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