このレビューはネタバレを含みます
「アマルコルド」=「私は覚えている。」というタイトル通り、フェリーニ監督の半自伝的作品となっている。
作品全体に漂うノスタルジックな雰囲気がたまらないな。お祭りや街の風景を切り取る視点はもちろんだが、特に「どこの街にも一人はいそうなやつら」の人物描写が卓越している。まあそれが巨匠が巨匠たる所以か。卓越した作家は優れた料理人に似ていて、平凡な素材題材でもレベルの高い合格点をオールウェイズ出せるのだ。
あとは溢れ出す尻、尻、尻。乳、乳、乳。あの強制おっぱいタイムは何やってん。無理やり吸わせて。あの後おばちゃんが一瞬で賢者モード入るのも相まって爆笑してしまったよ。
そんなこんなの楽しい時間がエンディングを迎えたら、祭りの後みたいに少しだけ淋しくなった。その淋しさもまた良し。
はやく「はっかにぶんのいち」も見よ。