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誰がためのstanleyのレビュー・感想・評価

誰がため(2008年製作の映画)
4.0
デンマークの英雄2人を描いた作品。 

そもそもこの2人は知りませんでした。 
歴史的背景はある程度は知っているつもりでしたが、 
ホントに上っ面しか知らなかったんだと思い知らされました。 

英雄とはいっても、いわゆるヒーローとはまったく異なります。 
実に人間。 
欲し、悩み、恐れ、苛まれ、、、 
それでも、突き進もうとしている姿が、まさに人間。 

正義、友情、愛、そして裏切り、、 
時代に翻弄された人間たち。 
その中で貫いたのは己が信念、そして相棒との絆。 
その時代に必死に戦った人間たちが、描かれています。 

全体的に暗く重苦しい映像がより、 
人間の奥底に潜むおぞましいものを強調しています。 

メインの2人を映すシーンが多いのは当然ですが、 
狭苦しく感じないのは、おもしろい。 
それどころか、2人の心の変化、緊迫感をより表してくれている。 

特に、シトロン(ヨーン)役のマッツ・ミケルセンに注目。 
先日、『タイタンの戦い』を観たばかりで、 
荒々しい印象が残っていたのですが、 
これほど繊細な役を巧みに演じているのには、息をのみました。 

このシトロンの変化していく様もさることながら、 
人間の弱さ、愛、覚悟、そして強さ 
本当に画面を通じて伝わってくるのが痛いくらい 

大きなはずれのない印象ですが、 
やはり史実に基づいたものを観るには 
事前に史実を頭にしっかりと入れた方が楽しめるものですね。 


自らが信じた正義が揺らいだとき、あなたはどうしますか
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