水の中のナイフのぽちのレビュー・感想・評価

29歳で長編デビュー作がこれとは驚いてしまう。まるでベテラン監督が全力を傾けて撮ったような完成度だ。
モノクロで画質もよくない映像が美しく見えるのも凄いことだ。

会話などにその時代やお国柄を反映したものが含まれているのだろうか、三人の感情をストレートに追えなかったのが残念。
サックスのメロディーがカッコいいジャズを効果的に使っているのも印象に残る。

そしてラストの佇む車のショットは完璧だろう。
まだこの監督の作品は10本しか観ていないが、今のところ今作がベスト。