雪の降りしきる大東京で捨て子の親探しに奔走するホームレスたち。かつて家族を捨てた、もしくは捨てられた彼らの奇跡のような巡り合わせ。人は全てを諦め止まってしまえば奇跡は起きない。ただ懸命に行動することが新たな出会いや奇跡をもたらすのだろう。
うん、良かった。
ホームレスたちが主人公ということもあり、電車移動とかお金ちゃんとあるの？みたいなところは気になったのだけど、クリスマスの夜つまり“聖夜”と“聖女”と“奇跡”を掛け合わせた物語はとても噛み合わせが良かったです。
クライマックスのカーチェイスもなかなかに見応えがあって、アニメーションならではの躍動感を見せてもらったなという感じ。
江守徹の声は良いですね。
『パプリカ』でも同様に今敏映画で声の出演をしていますが、彼はもっと声優業もやってほしいと感じさせました。まぁもともとナレーターとかもやってる方ですしね。
昨今では血の繋がりが必ずしも強固な家族関係を表すわけではないというメッセージ性の映画やドラマも増えた気がしますが、本作は家族の血の繋がりの大切さを説きながら、それが絶対的ではないところもちゃんと映し出してくれていたのが脚本的に凄く良かったなと。
〈キャスト(声の出演)〉
ギン(江守徹)
ハナ(梅垣義明)
ミユキ(岡本綾)
清子(こおろぎさとみ)
太田(飯塚昭三)
母さん(加藤精三)
泰男(石丸博也)
老人(槐柳二)
ミユキの父(屋良有作)
幸子(寺瀬今日子)
ギンの娘/キヨコ(能登麻美子)
医者(大塚明夫)
新郎(小山力也)
胡桃沢(犬山犬子)
山之内(矢原加奈子)
猫ババ(柴田理恵)
タクシー運転手(山寺宏一)
※2023年自宅鑑賞163本目
