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おもいでの夏のmasatのレビュー・感想・評価

おもいでの夏(1970年製作の映画)
2.9
その翌朝、浜辺の家に行ってみると、彼女の姿はなかった・・・
思春期映画のパターンを描き、そこに新鮮味はないが、ヤケに心に残る。
ロバート・サーティーズのカメラが良いのか?ジェニファー・オニールの佇まいが哀らしいのか?
どちらにしても、よく朝、彼女はそこにいなかったのであり、彼女の手紙が予言した通り「あなたの(人生の)重荷」になったのであり、あの日、サマー・オブ・42の鎖からは延々に解き放たれない、そんな少年の日、なのである。

青春の日、そのひと夏の話なのに、瑞々しくないのは、これがアメリカン・ニューシネマだからだろう。やはり“負けた”のである。明日に向かって飛び立たないのである。
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